大鳥池タキタロウ釣行(2008年7月)

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プロローグ

2008年7月末。本来は海の日の連休を使い福島は西吾妻山に行く予定であったが、諸々の事情で中止。代わりに延びに延びた釣り山行がついに行われることとなった。


恐らく初と思われる釣り山行の舞台に選んだのは山形県の朝日連峰の名峰、以東岳に抱かれる大鳥池。狙うは伝説の怪魚タキタロウである。タキタロウの詳細については朝日屋さん謎の巨大生物UMAさんのサイトが詳しいので省くが、要は昔から大鳥池に棲むと言われる伝説の巨大魚である。


ちなみに『釣りキチ三平』の「謎の魚釣り編」にも「O池の滝太郎」として登場する。野生のカンと大胆な行動力を持つ三平が、リールという近代釣具と出会う初期の傑作なので、是非読んで頂きたい。


余談だが、ここ新潟県の糸魚川市高浪の池には巨大魚ナミタロウが棲むと言われている。こちらは巨大な鯉らしい。鯉釣りも出来るしアクセスも楽なので興味のある方はどうぞ。



詳細


  • 期日:2008年7月19日~20日

  • 場所:大鳥池

  • メンバー:企画者/出雲、猛者/柳・須藤

  • 装備:テント以外の登山道具一式、ルアータックル



7/19 3:00 新大前 晴れ

夜も明け切らぬ内に柳・須藤両名を車に乗せていざ出発。朝日村まで順調に進む。そして案の定迷う。ようやく大鳥池の標識を見つけ、テンションが上がる。


本来は朝日村山村開発センターでタキタロウの魚拓及び標本を見るはずだったが、いつの間にやら山道に突入。諦めて登山口を目指すことにする。


8:00 大鳥池登山口 晴れ

村上側ほどではないが強烈な山道を登り切り登山口に着。早速川に降りてみる。



おおお…



早速ヤマメの群れに遭遇。気持ちをぐっと堪え登りにかかる。





気合いが入る。





至る所垂涎の釣り場である。



10:30 タキタロウ山荘 晴れ




タキタロウ山荘着。山荘にて宿泊の申し込みと釣り券の購入。とりあえず一休み。





大鳥池!海抜963mにあり、周囲4㎞ほどであるが、最大深度は68mもある。湖沼の定義に従うと池ではなく湖になるそうだ。この大きさで68mもの深さがあるとはにわかには信じがたい。だがこの深さこそが、「何かいても不思議ではない」感を醸し出しているのだろう。そこら辺にいくらでもありそうな大きさの池が、その場所と深さにより一気に神秘的なものとなっている。



11:00 釣り開始 曇り

各々準備をし、思い思いのポイントへ。と言っても竿を出せるのは周囲4㎞のうち1㎞ほど。しかも一本道なので必ず鉢合わせることになる。



13:00 東沢流れ込み 曇り時々雨




釣れない…



イワナ=伝説の魚説をここに唱えたい。
投げても投げても追ってくるのはアブラハヤだけである。
タキタロウどころかイワナのイの字も見えない。


遠く離れた二人から「話が違うじゃねーか!!!」という心の罵声が届くような気がする。
ついにアブラハヤを一匹釣っただけで最後の砦、東沢まで来てしまった。



ズカズカと沢を歩いていると、いきなりイワナを発見。20㎝は楽に超している。岩陰に隠れたので軽い気持ちでワームを流すとまさかのヒット!が、一瞬でバラした。
この沢はいけるかもしれない!期待に胸を膨らませガンガンイワナを散らしながら沢を詰める。





もう登れない…。

登山靴ではいい加減厳しくなってきた。時間も時間なので戻ることにした。




16:00 タキタロウ小屋前 曇り

全員集合。そしてまさかの釣果ゼロ。いや、俺はアブラハヤ釣ったぞ…。



16:30 飯 曇り

今日は引き上げて飯でも食べながらあしたの日程を確認する。途中の水場で餌で一本釣りをしていた人がイワナを捌いていた。そうか。餌釣りか。もう遅い。我々にはルアーしかない。



結論:早朝様子を見てダメだったら登山口で釣りをする。


飯を食い、一人夕暮れの大鳥池を見つめるも何も起こらず。
寝よう。もう寝よう。



7/20 4:00 曇り

起床。とりあえず池の様子を見てみる。いるのはアブラハヤだけか。二人に伝え、6:30下山。





この登山道には4カ所水場がある。水要らずと呼ばれる所以である。美味い。



9:00 下山 晴れ



ここと



ここと



ここで粘ったが


釣果なし。最後の手段、カワムシでミャク釣りを試みるも既に時遅し。イワナもヤマメもすっかり散ってしまった。



開発センターに行こう。そしてダムに行こう。



どっちも行けませんでした。



帰ろう…僕たちの新川に…(終)。



釣り山行を振り返って


タキタロウはいません。

とあの時の我々は即答しただろう。
だが時間が経つとやはりいるような気がする。
中途半端な心意気で捕獲できる魚ではないというのが正直な感想。
まぁ大鳥池に着いてすぐにイワナ釣りに夢中になってしまうような一見さんには無理だろう。
時期やポイントを見極め、イワナには目もくれずタキタロウ一本に絞ったやり方で根気強く粘る、これくらいの域に達しない限りはまず成果は上がらないのではなかろうか。


大鳥池の調査に関する最も新しい報告書はおそらく『大鳥池調査報告書』(山形県朝日村企画課 1983年)かと思われるので、本格的に狙いたい方は山形県鶴岡市朝日庁舎に問い合わせてみてはいかがだろうか。


あ、登山の方を振り返ってなかった。たまには登頂以外に登山の目的を求めてみるのもいいんじゃないだろうか。まぁ登山じゃなくても良いだろうし。実現したい人は計画と交渉次第で誰かしら協力してくれるだろう。



大鳥池に釣りに行く方へアドバイス


イワナ狙いの方

イワナやヒメマスを狙うなら6月の解禁日辺りがいいそうです。この時期は魚も岸に寄りついてるし、スレてないみたいでルアーで良く釣れるそうです。9月も良いみたいですよ。7~8月はルアーは厳しいと、下山途中にあった方に教えて貰いました。この時期はカワムシやミミズを使った一本釣りなら結構釣れるとのことでした。実際、滞在中にイワナをあげていたのは餌釣りの方でした。水深のある水門付近が良いみたいです。


その他にも竿を出せる場所は数カ所ありますが、浅くてアブラハヤの猛攻撃を受けること必至です。それと池に流入している東沢ではイワナを多数見かけました。こちらは川幅がだいぶ狭いので、やはり餌釣りかテンカラ釣りなどが良いと思われます。



タキタロウ狙いの方

タキタロウは東沢出合とタキタロウ山荘を直線で結んだ西側沖で目撃されています。どこ辺りが一番深いのかはわかりませんが、東沢の出合は遠浅で、水門付近はドン深のようでした。


遠投できるのはこの二カ所ですが、水門付近は通行人と釣り人が多く不向きです。東沢出合は開けた河原で人通りもあまりないので、遠投に向きます。何より東沢では秋に産卵遡上するタキタロウが目撃されていますので、タキタロウポイントとしては筆頭かと思われます。餌はやっぱり…イワナ?